ホーム>減速機とは

減速機とは

減速機とは、原動機と被動機との間に位置し、原動機の回転を被動機に伝えるものです。その際、被動機に必要なトルク、回転速度、回転方向などに変換することが減速機の役割であり存在価値と言えます。
原動機としては様々なものがありますが、一般産業機械分野では電気モータが広く使用されています。しかし、被動機側に必要なトルク、回転速度などを電気モータのみで実現するのは非常に困難です。そこで、電気モータと被動機との間に減速機を設置することで、必要なトルク、回転速度などが実現できるということです。
減速機は減速機単体では役に立ちません。原動機と被動機があり、その間に位置することで始めて存在価値が出ます。とは言え、機械をトータルで考えたとき、減速機の存在価値は非常に大きいのです。

では、どのようにして減速機は原動機の回転を被動機に必要なトルク、回転速度に変換させるのか。その原理はてこの原理と同様です。まず、てこの原理について考えます。

図1

図1はてこの原理を表しており、 F1 の力で F2 というより大きな力を得られることを表しています。これを式で表すと F1×r1=F2×r2 となり式(1)が成立します。

これにより、 r1>r2 のとき (r1>0 , r2>0) F2>F1 となります。
しかし、このときの力の方向は逆になり、移動距離についても、
L1:L2=r1:r2 となり式(2)が成立します。

次にてこの原理と同様に、トルクと回転速度の変換の原理を考えます。

図2

図2は、 T1 のトルクで T2 というより大きなトルクを得られることを表しています。これを式で表すと
T1=r1×F、T2=r2×F となり式(3)が成立します。

これより、 r2>r1 のとき (r1>0 , r2>0) T2>T1 となります。
しかし、このとき回転方向は逆になり、回転角についても、
r1×θ1=r2×θ2 となり式(4)が成立します。

以上のように、半径 r1 のものから半径 r2 のものに回転を伝えたとき (r1<r2) 、トルクをr2/r1倍にすることができ、同時に回転速度をその逆数倍に下げることになります。
この原理を利用しているのが減速機であり、回転速度が下がるところから減速機と呼ばれていますが、トルクを増加させるという大きな特徴があります。

図3

インボリュート歯車

ここまでで減速機について説明しました。しかし『半径 r1 のものから半径 r2 のものに回転を伝えたとき』と記しましたが、それはどのようにして行われているのか。さらに、最初に記しましたが、減速機とは、原動機と被動機との間に位置し、原動機の回転を被動機に伝えるものです。つまり、減速機は被動機へ等速回転を伝える必要があります。
この条件を満たすものの中で、一般的に広く採用されているのがインボリュート歯形を持つ歯車、すなわちインボリュート歯車です。

歯車は歯が連続してかみ合い、回転を伝えるもので、その歯の形状にインボリュート曲線が使われるものをインボリュート歯車といいます。
インボリュート曲線とは、図3のように、円に糸を巻きつけ、糸がたるまないように展開したときの糸の先端が描く軌跡を指します。
このインボリュート歯形を持つ歯車同士をかみ合わせることにより、図2のFの力と等速回転を伝えることができます。

PAGE TOP